美しい自然に触れたいと、ノースカロライナ州のアウターバンクス(Outer Banks)と呼ばれる砂州を見に行った。海沿いに細く連なる陸地で、バルコニー付きの家と木造の桟橋が東海岸らしい風景を繰り広げていた。
その一角にライト兄弟が世界初の飛行に成功した実験場があるというので寄ってみた。Devil Kill Hills(悪魔を殺す丘)と呼ばれる小高い丘と広大な滑走路は、今では国立公園のレンジャーが管理していた。海から吹き上げる風に乗って、その日は4回の飛行に成功、その4つの着地点に碑が建っていた。時は1903年というからまるで昨日のようだ。改めてこの100年の人類の進歩を感じた。またライト兄弟は2人とも生涯独身で空を飛ぶことに掛けた、その生き方も興味をそそった。因みにこの実験場のある街はキティーホーク(Kitty Hawk)と云った。あのジェット戦闘機の名前もここが発祥なのだろうか?
途中、英国の植民地時代の町を復元したウイリアムズバーグ(Williamsburg)とヨークタウン(Yorktown)に寄った。今でも当時の服装を着た職員が町の生活を再現していて、改めて英国人は美しい街造りをする国民性を感じた。その再建と維持に掛けるお金も桁違いで、聞くとロックフェラーなどが援助しているという。日光の江戸村とちょっと違ったのは、アメリカ人のルーツの学習場所であった。鍛冶屋、洋服屋などの店の一角で、アフリカ人奴隷の競りも再現されていて、訪れる黒人の子供たちが神妙な顔をして見ていた。ただ200年前はそんなに古いという感じがなく、日本人的にはテーマパークのようだった。
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