Friday, 7 June 2019

メモリアルデーに訪れ

先日、40数年ぶりにワシントンDCを訪れた。メモリアルデー(戦没将兵追悼記念日)の前後だったこともあり、ベテランと称する退役軍人が多く集まっていた。中でもハーレーダビットソンに乗り、バンダナと革ジャンに身を包んだ老齢な一団が目立った。仲間の追悼だろうか、アーリントン墓地の所々にバイクから降りて屯していた。そのファッションと生き方には独特の哲学があるらしく、生死を共にした絆を感じる。

多くのベテランが家族と共に訪れていたのは、やはりベトナム戦争記念碑だった。ベトナム戦争で犠牲になったアメリカ兵は54万人もいた。その数は、第二次大戦ですら29万人だったことを考えると大変な数であった。それも60年代だったから、そんな昔の話ではない。訪れた人々は、プレートに戦没者の名前を見つけると花を手向けたり、紙に透かし取っていた。ベトナム戦争の大前提がドミノ理論であった。ベトナムが赤化すると隣国に波及すると言われたが、結果的にそんな事は起きなかった。アジアを知るマッカーサーはそれを見抜いていたようだが、「誰も老兵には耳を貸さなかった」と言う。

もう一つの場所は朝鮮戦争の慰霊碑だ。こちらのアメリカ兵の犠牲者は14万人であった。ポンチョを着た米兵の像が何体も建っていてリアルであった。そんな場所に立つと、二度とアメリカは朝鮮と戦争はしないだろう!という確信めいた気持ちになってくる。それにしても、アメリカは国に尽くした人々を手厚く敬い称え、後世まで記憶に残そうとする。そのケアが凄い!

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