Tuesday, 7 May 2019

人間動物園

日本が韓国を統治していた頃、パリで万博が開かれた。まだ日本が併合する前だったので、韓国は出展する事が可能だった。ロシアと中国と日本に挟まれる中、存在感を世界に知らせしむるいい機会だったが、結局折り合いが付かず不参加になった。「李垠(り・ぎん)」の筆者は、その事を残念がっていた。もしもアピール出来たら、その後にも影響したかも知れない。

ル・ポアン誌の「今日は何の日」では、そのパリ万博が130年前の1889年5月5日に披かれた話を特集していた。既に4回目となったパリ万博で、エッフェル塔の完成が話題になった頃だった。注目を集めたのが、開催国フランスの出展「人間動物園(Zoo humain)」であった。黒人村と称して、アジア・アフリカから400人の原住民を連れてきて展示した。アフリカはセネガルやコンゴの遊牧民、アジアからもニューカレドニアの先住民カナックやベトナムの山岳民族など、今から思えば人種差別も甚だしいが、その多様な生活振りを再現したという。正に植民地時代の成せる業だった。尤も日本からも柳橋の芸者が茶屋を再現したり、大陸の纏足の少女も連れていたと言うから、国の威信にはソフトが欠かせなったようだ。

その万博は2025年に大阪で披かれる。どんな出し物になるのか、今から楽しみだ。

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