今週、池袋で87歳の男性が運転するプリウスが、親子2人をはね対向車と衝突した。100kmのスピードで赤信号の交差点に突っ込んだ様子が流れていた。普通なら道路交通法の過失致死で逮捕され、XX容疑者と出る処が、どこのマスコミもXXさんとかXX氏の呼称を使っている。事故を起こした加害者が、元工技院長で叙勲もあった人だったようだが、この扱いには流石に驚いた。同じ日に三宮駅前でバスが起こした事故があったが、こちらの運転手は当然容疑者になったのに・・・。
高齢者の運転事故は年々増えている。逆走、スピード違反、赤信号無視、前方不注意など他人事ではない。海の向こうでも、今年一月にエルザべス女王の夫、フィリップ殿下の運転するレンジローバーが接触事故を起こした。幸い人命には影響しなかったが、97歳までハンドルを握っていたことが凄かった。晩節を汚す事のないよう、やはり歳を取ったら運転は止めた方がいい。
突然の事故で、見知らぬ2人が加害者と被害者になる。被害者は元より、加害者も永年に渡りその罪を償うので地獄だ。その心境を歌にしたのが、さだまさしの「償い」である。昔ある裁判長が、加害者の少年にその曲を披露して諭した話は有名である。事故を起こした青年は長年被害者の妻に仕送りをした。しかし高齢者だと加害者が先に逝ってしまうのでそれが出来ない。当て逃げのようで無責任だし、今回の池袋の一件のように、過去の栄光が加害者を保護してしまう事もある。
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