野球のイチロー選手が突然引退する事になった。王監督が「来るべき日が来た」みたいな事を語っていたが、現役に復帰した後だっただけに驚いた。しかしその会見では、「昨年のブランクがあったからこそ、今年こうして打席に立てて今日に至った」と語っていた。それを聞いて、長い葛藤があった事も伺えた。それにしても、メジャー通算3089安打、日米通算で4367安打、数々のゴールデンクラブ賞の偉業は凄い。
ところでそのイチロー選手だが、予てよりアスペルガー症候群と云われている。アスペルガー症候群とは、自閉症に似た症状で、コミュニケーションが苦手な特徴がある。空気が読めないから、受け答えが一方的でストレートになってしまう。確かに彼の唯我独尊的な話し方は、それを象徴している気もする。所謂自閉症と異なるのは、普段の生活には問題ないばかりか、人との希薄な関係を逆手に取って、ある分野で特殊な才能を発揮するのが特徴である。モーツアルトやベートーベン、アインシュタインやエジソン、スピルバーグ監督やトム・クルーズもアスペルガー症候群だったというから、ややもすると偉人の条件なのかも知れない。
あまり野球の事には詳しくないが、以前からイチロー選手はピート・ローズのメジャー記録、4256安打を目指していたのではないかと思っていた。それは計り知れない挑戦で、密かに狙っていても不思議ではなかった。そんな彼の事だから、何か大きな夢を考えている気がしてならない。これからの彼の生き方が楽しみだ。
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