Saturday, 16 February 2019

白い帽子と黒い足

先日、パリに観光に行った人がシャンジェリゼ通りの変わり果てた姿に驚いていた。それでもデモは週末なので、平日だったら大丈夫と買い物に励んだそうだ。その黄色ベスト(Gilets jeunes)運動だが、また今週も始まるのだろうか?それにしても寒い中、3カ月も続いているから深刻だ。

最近では黄色に対し、赤いスカーフ(Foulard rouge)を付けた穏健派のデモもあるらしい。つくづくフランスは色で象徴するのが好きな国民だと思う。そう言えば、傭兵の外人部隊だが、正式な呼称とは別に、俗には白い帽子(Cheapeau blanc)と呼ばれている。又昔、アルジェリアから来た移民は、黒い足(Pied noir)と言われた。流石今では使われていないと思うが、作家のカミュやあのジャック・アタリもそうだったというから歴史を感じる。またブルゴーニュワインで有名なコート・ドール(Côte-d'Or)県は直訳すれば黄金の丘、ニースやカンヌのある地中海のコート・ダジュール(Côte d'Azur)も、紺碧の海岸の意味である。

色で識別するのはフランスに限った事でなく、ロシアも革命の時には白軍、赤軍だったり、ベラルーシも白ロシア、モンテネグロも黒い山の意味だから、西欧の特徴かも知れない。日本人は侘びさびの世界でモノトーンが好きである。多分、民族が多様化していない処から来るのだろう。最近はそんな日本が段々好きになっている。

No comments: