Wednesday, 12 December 2018

築地のすし大

久々に築地に行った。豊洲に移転してから2カ月、さぞかし閑散としているのかと思ったが、結構賑わっていた。相変わらず外人も多く、余韻を楽しんでいるようだった。折角なので寿司でも食べて帰ろうか?そう思っていると、開店前の店に行列が目に入った。ひょっとして有名な店かと列に加わり、11時の開店を待って暖簾を潜った。

それは「築地すし大」という寿司屋で、10人ちょっと座れるカウンターがある小さな店だった。ビールで喉を潤し、お任せを頼むと板前の手際いい握りが出て来た。七尾の鰆、長崎の赤貝、北方地島の鯖、淡路の鯵、銚子の金目鯛、岩手は普代のイクラ、苫小牧の北寄貝、塩釜のアナゴ・・・、都度板前が産地を冠してくれるので、まるでグルメ旅をしているような気分になってきた。普段は鬱陶しいうんちくが、この時はとても快い。酒は菊正宗の熱燗でこれまた旨い。ただ周囲を見ていると、昼のせいかあまり酒を飲む人はいない。小一時間で切り上げた。
 
そこには歴史を感じる木造家屋、使い古されたカウンター、そして何よりそこで生まれ育った職人達が残っていた。そんなインフラがある限り、築地はまだまだ健在だ、そんな事を実感した一日だった。

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