旧知のMさんから、「新聞に推薦図書を載せたので見て!」と連絡があった。Mさんは世界を飛び回った商社マンだけあって、昔から目の付け所がいい。今回も地政学やイスラムから見た世界の本を紹介していたが、相変わらずセンスで、いつも裏切られる事はない。早速アマゾンで取り寄せる事にした。
若い頃だったが、柳田邦男の「マリコ」や、広瀬隆の「赤い盾」が面白いよ!、と教えてくれたのもMさんだった。「マリコ」はアメリカ人女性と結婚した日本の外交官の話である。2人の間に出来た娘マリコは、戦後も日米の懸け橋として活躍した女性であるが、彼女の複眼を通して描かれた世界はとても新鮮だった。「赤い盾」はロスチャイルドの人脈を綴った名著であり、こちらは著者の語学力に痛く感銘した記憶がある。
読書好きのFさんも、「何か最近面白い本ないですか?」と聞くと、必ずいい本を教えてくれる。暫く前だったか、ジョン・トーランドの歴史シリーズがいいというので読んでみると、確かに嵌ってしまった。本を読んでいる人は話題も豊かだし、進化しているから会っていて楽しい。本棚を見るとその人の人柄が分かるというが、確かに幹のように身体の一部になっていく。特に晩年になると、その違いが顕著になる気がする。
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