ハズキルーペのテレビCMが、日に何度も出て来る。たかが1万円程度の拡大鏡なのに、よくもそんなおカネがあるなあ?って思いで見ている。最近では武井咲が扮するクラブママと、小泉孝太郎と館ひろしのお客に変った。相変わらず軽いお色気がCMを盛り上げているが、久々に見る銀座のクラブに、つい昔を思い出してしまった。
バブル時代だったか、ハシゴの終着はクラブだった。綺麗な服を着た女性に囲まれ、ママさんから「お久しぶりね!」と言われると、自分の家に帰って来たような錯覚になった。見た事も無い高級チョコを食べながら、美女と飲むオンザロックの味はまた格別だ。帰りは勿論タクシー、暫くして請求書が会社に送られてくる。思えば変は仕組みだったが、高い料金も含め、当時は当たり前のように受け止めた。
そんな銀座のクラブだが、思い出すのは赤坂の蕎麦や「砂場」である。今ではもうないかも知れないが、風情のある店だった。夕方になると、出勤前のママを連れた初老の紳士の姿が目立った。ママさんは和服を、客はきちんと背広でお洒落し、まるで泉鏡花の小説に出て来るような趣があった。多分それから店に寄って早い時間に切り上げるのだろう。自分も歳をとったらそんな贅沢を味わいたい!当時はそう思ったが、今となっては夢の夢だ。クラブに行きたしカネは無し、ただ行けば背筋も伸びる気もするから、諦めるのはまだ早いけど・・・。
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