アマゾンのプライム会員になって久しいが、動画がタダで見れる事を最近まで知らなかった。それが分かってから、多くの映画を見始めた。洋画もいいが、最近では日本映画、特に侍ものに凝っている。取り分け、「一命」と「壬生義士伝」の時代劇は良かった。
どちらも浪人の話だが、江戸末期に生活に窮乏する侍の一家が元になっている。「一命」では狂言切腹と云う言葉を知った。大名から切腹を盾にカネを脅し取る事らしいが、それを知った大名の方でも、竹光を渡すなど凄い時代だった。「壬生義士伝」は、やはり脱藩した浪人が新鮮組に入り生計を立てる話である。新田次郎原作だけあって、明治から回顧した構成は厚みがあったし、中井貴一の演技も良かった。方や彦根藩、方や盛岡藩が舞台になっており、どちらも武家社会が終わりに近いた頃、改めて維新は成るべくしてなった様子が伝わってくる。
盛岡藩を去った浪士が、最後は函館に向かうシーンがある。あの戊辰戦争の函館決戦だが、昔読んだ佐藤賢一著「ラ・ミッション(軍事顧問ブリュネ)」はそんな浪士に共感したフランス将校の話であった。トム・クルーズ主演の映画「ラストサムライ」のモデルで、その頃になると随分と外人も入っていたようだ。この秋の夜長は、当分日本映画を楽しめそうだ。
No comments:
Post a Comment