Sunday, 14 October 2018

ゴッホの足跡を追って

そのオーベール・シュール・オワーズ(Aubers-sur-Oise)は、オワーズ河に沿ったパリ郊外の農村である。ビンセント・ヴァン・ゴッホ(Vincent an Gogh)が生涯を終えた場所もあり、彼は亡くなる前の2カ月をそこで過ごした。随分前に訪れ、とても120年程前とは思えない程、当時の風景が残っているのに驚いた。

ゴッホはそこで多くの作品を残した。有名な「ガシュ博士」や「オーベール教会」「カラスのいる麦畑」等々、誰もが一度は見た事のある傑作である。今でも当時と変わらぬ風景が沢山残っていて、その前に置かれた絵画と見比べる事が出来る。まるでタイムスリップしたよう気分になり、何気ない風景がゴッホの目で見えてくる。そして最後は村にある彼のお墓である。画商として彼を支えた弟のテオのお墓と隣り合わせで、二人の生涯と重ね合わせるのであった。

そんなゴッホの足跡を追った事もあった。彼はオランダ人だったから、それはアムステルダムから始まり、ベルギー、フランスなどを廻った。勿論全部は無理だったが、初期の作品が多く飾っているアムステルダムの美術館、30代の頃に伝道師を目指して住んでいたベルギーの片田舎の家、ゴーギャンと不仲になり、耳を切断して入院したアルルのサンレミ病院等々、今でも現存している建物が多いから、さして難しい事ではなかった。彼は37歳の短い人生で、1000点以上の作品を残したので、旅も充実したものになった。

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