Wednesday, 3 October 2018

骨董品オークション

先日テレビを観ていたら、イギリスの骨董屋が出ていた。海外の町を散歩する番組だったか、自身も骨董品が好きなので、つい懐かしく見てしまった。ロンドンに行くとポートベロー(Portobello)、パリではクリニアンクール(Clignancourt)には必ず寄る。骨董品には歴史的な価値のあるアンティークと、それ以外のガラクタに大きく分けられるが、その中間があれば適度な値ごろ感でいい。思えば、絵画、書斎のデコレーション、オベリスクなど、随分投資したものである。骨董品はいつまで見ても飽きないし、知らない過去の時間と共存する深みがある。

その品々だが、人が亡くなると遺族が業者に頼んでお金に換えて貰う。その番組でも、店主が取りに行くと、「白骨体もあったよ!」と本当かどうか分からないが語っていたが、兎に角ありとあらゆる遺品を丸ごとオークションに掛ける。パリでも、オペラ座近くにのHôtel Drouotというオークション会場がある。家具や絵画、服などカテゴリー別に陳列され、時間が来ると競りが始まる。競りは毎日やっていて誰でも参加できる。時間のある時にぶらっと下見し、お目当てのモノがあれば懐と相談しながら競りに参加して手に入れる。特に遺品となると点数が多いので、物凄いスピードで進む。もたもたしていると、あっという間に次に行ってしまうから、思い切りも大事だ。競りで運よく落とすことが出来ると、その場で直ぐにチェックを払い、モノを受け取れる。仕組みが分かると、買い物感覚で使える。

それにしても不思議なのは、骨董品屋の主人である。いつも暇そうに椅子に座っていて、中には居眠りしている人もいる。これでどうやって生計を立てているのだろう?余計な心配をするが、永年年代物に囲まれた生活をしていると、本人も骨董化するのかも知れない。

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