ガイドブックを見ると、チェコやハンガリーには温泉があり、プールのような処でチェスをしている写真が載っている。だったら一度は試してみようか!と、チェコの温泉町カリロヴィ・ヴァリ(Karilovy Vary)という保養地に立ち寄った。あの007の映画、カジノロワイヤルの撮影地である。昨年モンテネグロを訪れて、ここかと思った場所が外れただけに、失地回復の感があった。
薄暗い廊下で待っていると、係りの人が「XX番室に入って」と言う。通された部屋はバスタブがある個室で、暫くして白い作業服を着た女性が入ってきた。「水着が要るの?」と聞くと、「そのままでいい!」と言われ、真っ裸で浴槽に入れられた。38度の湯に泡が下から出て来る中約20分、又さっきの女性が入ってきて、今度は「ベットに横たわって」と白いシーツを巻き付けて出て行った。そして又20分すると、同じ人が入ってきて、「これで終わり」だった。
部屋はとても清潔で気持ち良かったものの、何か冷たく管理されているようで、日本の温泉の方がよっぽどリラックス出来ると思った。昔読んだ原翔氏の「バルト紀行」で、サウナから出るとホースで水を掛けられるシーンがある。部屋は薄暗いこともあり、氏はソ連時代の収容所を連想したという。今回はそこまで行かないが、大きな銅製の蛇口や怖そうな係りの女性を見ていると、何かその名残を感じてしまう。料金は2千円、終わってからのビールは美味かったが・・・。
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