旅はいつも気ままにするに限る。出発前に大雑把な行程を考え、現地に着くとガソリンスタンドで地図を買い、それを頼りに走る。GPSだとそのつかみが取れないから、利用は最小限にしている。今までの経験から、大体日本で考えていた通り行っている。だから、良く人から「泊まる処は予約しているの?」と聞かれるが、いつも行き当たりバッタリである。ホテルを予約するのは良し悪しで、見知らぬ町に時間通り着くのは至難の業だからである。かえってそれに縛られる事を考えると、まず予約はしない方がいい。
宿探しは、いつも夕方の5時位から始める。不思議と2~3つ程当ると空いている宿が出てくる。今まで泊まれなかった事は皆無である。しかし今回、ハンガリーのブタペストの町で珍しく苦労した。その日は週末だったころもあり、どこも一杯だった。市内で暑い中、6軒を回った処で「これは駄目だな!」と諦め、郊外に出ることにした。15Km程走った辺鄙な処にホテルを見つけ、神様に祈る気持ちで尋ねると、やっと空いている事が分かった。しかし今度は、食事を取ろうと思うと周囲にレストランがない。ホテルが教えてくれた唯一の店も閉まっていて、結局またブタペストの市内まで15Kmの道を逆戻りする事になった。やっと夕食にあり付いたのは、ホテル探しを初めて5時間も経った頃で、疲れた一日になった。
またチェコの田舎でも、土曜日だったか、どこに行っても結婚式の招待客でごった返していた時があった。部屋は空いていたのだが、以前ルーマニアで結婚式と同じホテルに泊まったら、明け方まで続くダンスパーの騒音に一睡も出来なかった苦い経験があるので、中々決め難かった。これも探す事3時間、結局そこから20km程の都市に移り、ここならと思った先きも結婚式のパーティーを準備していた。流石「もはやこれまで!」と観念して泊まったが、後で聞くと、チェコでは結婚式は土曜日と決まっているそうだった。気ままな旅には苦労が付き物だ。
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