Saturday, 28 July 2018

女子禁制の飲み屋



夕方のテレビを見ていると、茅場町の珍しい居酒屋を紹介していた。それは立ち飲みの店で、長年女子禁制でやっているという。理由は良く分からないが、何となく分かる気もした。全てセルフサービスで、客が勝手に冷蔵庫からビールを取り出すので、女性がいるとその素朴さが無くなってしまうのだろう。やはり暫く前だったか、仕事仲間のIさんとセンベロ会をやっていた。会社の帰り道、ツマミを取って三杯飲める店があったので、そこに寄って帰るのだが、千円でベロベロになるので、いつの間にかその名前になった。時間は30分強、安くて時間も短いので結構長続きした。ただ女性がいたらそうは行かっただろう。

そう言えば、昔はパブやバーは半ば女子禁制だった。男の隠れ家ではないが、男が気遣いせずに過ごせた空間だった。飲み屋だけでなく、ゴルフ場や雀荘、碁会所もそうだ。それがいつの間にか様子が変わってしまった。その象徴が昨今の霞が関ゴルフ倶楽部であろう。本家のセント・アンドリュースも陥落したから仕方ないのだろうか。

学生時代の仲間が集まる機会が多くなる世代だが、居心地のいいのは、やはり男達だけのサークルである。変な男女のゴタゴタモなかったから、当時のままの静かな関係が維持されている。それはまるで酒の熟成のようで、時間と共に味わいが深くなっている快さがある。逆に女性が入っていたクラブはそうはいかない。くっ付いたり離れたりすると、苦い青春時代になってしまう。もうストレスもないので酒に頼る必要も無いが、そんな渋い場所には未だに惹かれる。

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