Wednesday, 4 July 2018

今というニス塗り

W杯で日本がベルギーに惜敗した。最後に一瞬の隙があったのだろうか?まさかの失点になってしまった。それにしても2点リードしていただけに、残念の一言に尽きる。前半は強い相手に良く粘った。解説者も言っていたが、相手を研究していた成果が随所に見られた。それが後半、予想外のリードをした頃から守りが甘くなった。確かにベルギーも戦術も変えて来たようだが、あれから流れが変ってしまった。

その悪夢から一夜が明けた。誰もが寝不足の一日だったようで口数も少ない。今更何を語るのも空しい気がする。特に歳を取って来ると、それが不思議と随分昔の事のように感じる。感受性が鈍くなっただけでなく、処世術に長けて来たのかも知れない。

ヒトの嬉しい記憶はいつまでも残るが、苦い記憶は逆に薄らぐと言われている。誰かがそれは記憶の上塗り効果と言っていた。苦い体験があると、ヒトはその記憶を消し去りたいと、今と云うニスを何回も薄く塗って行く行為である。それは人間の生存本能みたいなもので、いい思い出だけが残り、苦い過去が閉じ込められるのである。今回の事は暫く頭から離れないが、やがて気が付くと又4年後に向けて準備する姿が見られるだろう。

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