今年はブルックスブラザーズ(Brooks Brothers)が出来て200周年だという。今でこそ高くて買う気もしないが、昔はワイシャツと言えばブルックスブラザーズが定番だった。わざわざ青山の本店まで足繁く通ったものだ。当時はまだボタンダウンが珍しかった頃だった。襟の曲がり具合が何とも良く出来ていて、他の追随を寄せ付けなかった。それにストライブのネクタイでもしようものなら、ウォールストリートを歩いているような気分になったものだった。
そんなある時、本場NYの本店を訪れた事があった。9.11でそのビルも崩壊してしまったが、確かワールドトレードセンターの近くにあった。正にビジネスマンの聖地という感じだった。同僚のY君もそこのファンだった。ある時、彼はNYに出張した役員に頼んで買ってきてもらったことがあった。頼まれた役員も迷惑だったが、当然ひんしゅくも買っていた。
思えば、ブルックスブラザースの服はビジネスマンの戦闘服である。金融界ばかりでなく、確かケネディーや最近ではオバマ大統領も愛用していたというから、広くエスタブリッシュメントに愛されて来た。戦うことが終わった今、そんな時代を懐かしく思うのである。
No comments:
Post a Comment