とある処で、バルカニゼーション(Balkanization :バルカン化)なる言葉を聞いた。地政学的から転じて、物事の関係が混とんと対立する時に使うらしい。例えば、昨今の森友問題では、地検と財務省、野党と維新の党、自民党と質問に立った若手議員、明恵夫人とお姑さんなど。ただこの2年に渡り、バルカン半島を6000㎞走破した者にとっては、ちょっと違うよ!と言いたいフレーズだった。
確かにバルカン半島はヨーロッパの火薬庫として、歴史の表舞台の代名詞だった。有名なのはサラエボの銃声、時のオーストリア皇太子夫妻の暗殺から第一次世界大戦が始まった。キリスト教とイスラム教が混在する地域だから、当時を思えば起こるべきして起きた事件だった。ただ今はどうだろうか?旅をしていると確かにヒジャブを被る地域もあったが、宗教の違いは感じられない風景が続いた。どこに行ってもイタリア料理屋はあるし、ワインやビールにも事欠かない、正にそれは西洋の一角であった。悪名高いセルビアはスロヴェニアに次ぐ豊かさがあったり、文化が同居するボツニア・ヘルツゴビナもWiHiに事欠かなかった。
むしろその違いを助長するマスコミが気になった。それを象徴したのが、昨今のマケドニアの国名問題だ。予てからギリシャは問題視し改名を求めていたが、やっとマケドニアも認めたようだ。それは例えばユーラシアを国名にしたようなもので、冷静に考えれば折り合う余地はあって叱るべきだった。実際に住む両国の人々は、争いがなく、経済的に豊かになることを望んでいる。マスコミが、面白可笑しく過去を煽らないで欲しい、旅をするとそんな気持ちになってくる。
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