江村洋さんのF・ヨーゼフが良かったので、お母さんを描いた「マリア・テレジア(ハプスブルグ唯一の女帝)」を読んでいる。これも中々良く書けていてとても面白い。年表も沙流事ながら余談がいい。例えばコーヒー、有名なミルクのたっぷり入ったウインナコーヒーだが、オスマントルコが攻めていた時に置いて行った品だと言う。倹約家だったM・テレジアもそれだけは嵌ったという。
それからジャガイモがある。ドイツの主食かと思っていたら、その時はそうでもなかったようで、夫のフランツがPRして普及させたそうだ。ジャガイモは当時気持ちの悪い穀物だったらしい。それを後世の主食にしたかと思うと、正にノーベル賞級の出来事だった。
また結婚は縁組の平和を尊ぶハプスブルグ家の範だった。そんな中で本人のM・テレジアのケースは恋愛結婚だった。そのためだろうか?子供は16人も生まれた。不幸にして5人は早くして亡くなったが、残った子供も名家の運命が付きまとい、最後の女の子(11女)だったアントワネットはフランス革命で断頭台に散った。これはその前の姉(10女)がナポリ王の妃になり16人の子供を設けた事を思うと、皮肉な巡り合わせだった。ともあれ、ハプスブルグ家は今の欧州の形を作ったことがよく分かる。
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