新聞を見ていたら、Sさんの名前があった。発掘株を紹介した本の推薦人だった。久々にお目に掛かったような気分になり嬉しかった。
Sさんは外資のファンドマネージャーだった。30年以上前から業界で名を馳せていた。たまたま同じテニスクラブで知り合ったが、いつも真っ赤なフェラーリでやって来ては豪快なテニスをしていた。若いのに髭を蓄え、綺麗な奥さんを同伴していた。噂ではハワイのマウイ島の別荘から、電話一本でトレーディングをしていると聞き、何とも格好いい姿に憧れたものだった。
浮き沈みが激しく、生き馬の目を抜く様な業界にあって、こうして長きに渡り一線で活躍していることは凄い事だ。氏の投資スタイルは集中した長期投資だそうだ。バフェットや澤上ファンドも確かそうだったが、中々出来るものではない。精悍な目つきの奥にどこか優しさを持ち合わせた人でもあった。きっと経営者とやり合えるのは、その人柄なのかも知れない。
No comments:
Post a Comment