そのプーラに行く途中、リエカ(Rijeka)という港町で休憩した。その日は、ウィンブルドン男子決勝の日で、フェデラーとチリッチのカードだったので、どこかで見たかった。チリッチは地元クロアチア出身なので、さぞかし盛り上がっているのだろう。パブに入ったが2~3人の客とウェイターもあまり関心はないようだった。内戦の続いた国ではテニスどころではないのだろうか?そんな事を考えながら、独りで記念すべき一戦をクロアチアで見れた幸せに浸った。
プーラからスロヴェ二アに入り、まずUNESCOの世界遺産になっているシャコッアン洞窟を見学した。日本からのツアーになっているのは、もう一つのポストーニャ洞窟の方である。何故、世界遺産の方に行かないのか?その理由が行ってみて分かった。ポストーニャ洞窟はトロッコ電車で周るツアーだが、シャコッアンは全コース2時間かけて歩くハードなツアーだった。寒く長い洞窟も沙流ことながら、最後は山頂に戻る山登りが結構きつかった。体力のない人だったら、途中でくたばってしまうだろう。その洞窟だが、山口の秋芳洞と比べると、坑内の広さは桁違いだった。凄かったのは発見当時のルートが残っていたことで、真っ暗の中、命がけで開拓した様子が伝わってきた。
その日は近くの民宿に泊まった。小さな宿にドイツ人やインド人が泊まっていた。お腹は左程空いていなかったので、スープとチーズ、それに赤ワインで取ることにした。スープは芋を潰した中に肉が入っていて非常に美味かった。ドイツ人夫妻と、日独の定年後の話で盛り上がった。
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