Thursday, 6 July 2017

ケーディスの日合わせ

政府の憲法改正が次の目玉になってきた。安倍さんの思いとは裏腹に、世間は冷めている。そんな矢先に、猪瀬(直樹)さんの本を読んで改めて複雑な思いになってしまった。

それは「東条英機の処刑の日」という日合わせの本だった。憲法が施行された昭和22年5月3日は、1年前の同じ日に極東裁判が開廷された日であり、それに先立つ4月29日の昭和天皇の誕生日には、前年に戦犯の起訴が行われた。そしてA級戦犯が処刑されたのは昭和23年12月23日であったが、それは明仁皇太子の15歳の誕生日だったという。この戦後処理と天皇を結びつけたのが、GHQのケーディス大佐(Charles Kades)だった。

彼は弁護士だったが、当時今の憲法のドラフトを1週間で原案を作った人物として有名だ。そして制定までたったの3カ月、それから今に至っている。ケーディスは翌年のやはり5月3日に退職したから日にちに拘りがあったようだ。そんな事もあってか、日本の政治家だったら誰もが作り直してみたい気になるのは当然だろう。ただ実際は北朝鮮のミサイルが本土に落ちない限りは無理だ。それだけ人々は今の生活に満足している。そんな憲法って一体何のか?と、暫し考えてしまった。

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