Wednesday, 26 April 2017

対岸の火事

テニスをやっていると、頭上でゴーゴーと自衛隊のヘリコプター音がする。誰かが、「その内戦争が始まると、テニスコートはスカットミサイルの基地に没収されるぞ!」と言う。勿論軽い冗談だったが、今週、韓国のゴルフ場にTHAADが設置されてから少し様子が変わってきた。ひょっとして、テニスもゴルフも出来なくなるかもしれない・・・!!!

今までは対岸の火事かと思っていたが、急にリアルになってきたものだから、最近は飲むとこの話題になる。「北朝鮮のミサイルはどこを狙うかな?」から始まり、「ソウルを狙えば本格的な戦争になるから、意外と日本じゃないのかな!?」「それだったら、韓国、中国は勿論、アメリカも本土でないから意外とあり得る選択だな!」。「三沢、岩国、横須賀の基地だろうか?」「横須賀だったら家の近くだから危ないな・・・」みたいな流れで盛り上がる。

でも本当に戦争になったらどうなるのだろう?まず有事のドル買いでドル高円安になるから輸入品の値段は高くなる。タダで際も食料品の多くは中国から入ってくるので、物流も滞り品不足に成るだろう。政府のインフレ2%目標なんて、あっと言う間に達成されてしまうかも知れない。それから政府の規制が始まるから、モノは配給制、夜間の消灯、娯楽の自粛から、おカネも要るので戦争国債の発行、増税、年金カット等々、移民が押し寄せるから治安も悪化したり・・・、始まったら本当に大変だ。

テニスの大誤審


先週のテニスのモンテカルロオープンで、判定を巡る大きな事件があった。準決勝のゴファンとナダル戦で、ナダルが打ったボールがベースラインを割り一度は線審がアウトを宣言した。しかし主審が下りてきて、本来のボール跡とは違う箇所を指して、インの判定に覆した。それは誰もが見てもアウトだったし、後のビデオでも証明されてた。それまでジョコビッチを破るなど好調だったゴファン選手は、この判定を境に崩れてしまったから気の毒だった。

その主審はセドリック・ムリエール(Cedric Mourier)というフランス人だったが、以前にも大誤審があったようだ。また3年前にもフェデラーの奥さんのミルカが、「バブリンカを野次った」とマスコミに暴露してフェデラーの顰蹙を買ったという。本来は脇役なのに、表に出たがる人なのかも知れない。

それにしても判定はやってみると難しいものだ。際どいボールなど、その瞬間「待てよ!」と思ってしまう事はよくある。そんな時、判定を覆すと更なる混乱が生じることも確かだ。明らかに間違えだと思ったら直ぐに認めた方がいいが、なるべく一度出した判定は変えない方がいいのが定石だ。所詮人間のやる事だから間違えは付き物だが、その対処の仕方に人柄が出る。

Saturday, 22 April 2017

加山雄三の80歳コンサート

80歳を迎えた加山雄三さんのコンサートに行ってきた。5000人の会場は一杯で、改めて信者が多いことに驚いた。例によって多くのアーチストからの祝辞が寄せられた。タモリ、さんま、八代亜紀、谷村新司・・・、黒柳徹子さんが「マイ・ウェイを歌う時は特に声がいいのよね!」と言っていたのは確かにそうだし、水谷豊さんが「未だにレストランでは二人分を平らげる」大食漢を披露していた。

加山さんは歌も沙流事ながら、俳優業は地で行っている素人さがいい。若大将シリーズはその最たるものだったが、三船敏郎と共演した「赤ひげ」で演じた若医者役が良かった。これから役者で生きて行く気持ちが伝わってきた。そして何故か軍服が似合う人だった。祖父が軍人だったせいだろうか、今回も海の写真が沢山披露されていた中に、海兵帽姿がとても嵌っていた。芸能人にならなければ、商社のサラリーマンや海自で大成した気がする。

コンサートでは、故岩谷時子さんの事をしみじみと語っていたのが印象的だった。「この人が居なかったら今の自分もなかった」と、岩谷さんとの思い出話に花が咲いた。改めて詩の力って凄い!と思った。家を整理していたらその岩谷さんの未発表の歌詞が出て来たと、それに曲を付けて披露していた。中々いい夜になった。

Wednesday, 19 April 2017

建築家の小田さん

小田さんこと、小田和正さんはとても好きな歌手の一人だ。中でも、「たしかなこと」の曲がいい。肩の力を抜いて、想いを巡らす自然さが何より快い。歌詞の中に「君は空を見ているか 風の音を聞いてるか・・・」という件がある。私もその空が大好きだから、代わりに歌ってくれている気がする。

ところで最近初めて知ったが、「早稲田理工 by AERA」という雑誌がある。早大の理系で活躍する人達を紹介している本だが、今月号は小田和正さんだった。小田さんは東北大を出て早稲田大の院生になった。建築家を目指したが、途中で音楽の道を歩むことになる件が紹介されていて面白かった。建築も音楽も所詮は美しさを追求する職業だから、根っ子の同じ感性なのだろう。その早稲田の院生時代にタンザニアの国会議事堂のコンペに参加した。採用こそされなかったが、優勝したのが黒川紀章氏と聞いて、改めて才能を知った。きっと音楽家にならなければ秀でた建築家になった人だ。


雑誌の中で、「最近は建物のない空に関心がある」と語っていた。よく「幸せは見えない処にある」と言われるが、その無形の世界に何かが映るのだろう。何年か前に小田さんのコンサートに行った事がある。確か場所は武道館だったか、広い館内を自転車で走り回って歌っていた。これからも益々頑張って頂きたい!

Monday, 17 April 2017

ベルリンのジャッキー

今月から上映している「ジャッキー(Jackie)」を見に行った。あまり期待はしていなかったが、ちょっと気になっていた。随分前にこのブログでも書いたが、昔ベルリンのヒルトンホテルに泊まったことがあった。割り振られた部屋は777号室で縁起がいい番号だった。何気ないレセプションとの会話で、「あの部屋はジャッキーが泊まっていたのですよ!」と教えられた。その時は変な興奮で、眠れなかった記憶がある。以来、大統領夫人に妙な親近感が出てきた。

映画は予想していた通り、全く面白くなかった。ホワイトハウスを去るセンチメンタルなんて、正直どうでもいい話であった。それよりJFKとの私生活をもっと語って欲しかった。二人の結婚生活はたったの10年間で、ホワイトハウスに住んだのも2年10カ月と短かった。その間、流産を含め子供を2人亡くしたようだが、マリリン・モンロー始めJFKの女性関係に悩まされた話は皆無だった。

JFK夫妻がそのベルリンに行ったのは、1963年6月26日であった。ダラスで暗殺される5か月前だった。あの“Ich bin ein Berliner(私はベルリン市民である)”の有名な演説をした。マリリン・モンローは、既に前年に謎の死を遂げていた。今から思えば、二人にとって残された貴重な時間を過ごしていた事になる。

Sunday, 16 April 2017

桜を見る会

今年も「内閣桜を見る会」に呼ばれた。新宿御苑で一般客が入る前の8時から10時半まで、招待客の多くは地方議員の支援者だ。遥々バスを連ねてやってきて、地元の議員さんと写真を撮って帰る。その他様々な業界から呼ばれているようで、改めて日本の縮図を見るようで興味深い。

それにしても毎年必ず天気に恵まれる。これも政権のツキかと思ってしまうが、この日も終わるころに突風が吹いて来たものの、早朝は至って穏やかな天気だった。そんな中、花見に華を添えるのは芸能人である。どういう基準で呼ばれるのか分からないが、デーブ夫妻を除くと毎年顔触れが代わる。今年は梅宮アンナ、サンドイッチマン、五木ひろし、由紀さおり、山田邦子・・、相変わらず遠巻きする一般客のシャッターを浴びている。最後は安倍さん夫妻と写真に納まり、大開になるという運びである。

今年は気のせいか政治家が少なかった。時同じくして北朝鮮で祝賀パレードがあった。アメリカ空母も臨戦態勢に向かい、いよいよミサイルが撃ち込まれる緊張があったのかも知れない。土産に毎年記念の枡が出る。振る舞われる酒は少量なので、多くの人は飲まずに持ち帰る。日付も入っているので、暫く経って自宅でこの日を振り返る。

Thursday, 13 April 2017

チーズはどこに消えた?

一昔前に「チーズはどこに消えた?(原題:Who Moved My Cheese?)」という本がベストセラーになった。ストーリーは、消えたチーズに代わる新たなチーズを求めるネズミの話であった。企業の研修でも使われ、ある時会社に外人のコンサルタントがやって来てこの教材を使った。彼は「常にチャレンジしなくてはいけない!」と奏して演じた。最後は出席者を街に繰り出し、チーズならぬ新発想を探させたが、参加者は何が何だかさっぱり理解出来きず、白けた雰囲気になってしまった。

それもそのはず、農耕民族はジッとしているのが一番だからである。良かれと思って撃って出ると大体失敗する。それは狩猟民族との大きな違いである。それを良く表したのが、例の毛沢東の主治医が書いた「毛沢東の私生活」である。今でも息が詰る当時の雰囲気が伝わってくる。

それは、生き抜くには他人の嫉妬の中で、柳のように流れに身を任せる姿勢が如何に大切かを教えてくれる。結局はチーズなど探しに行かなかった人達が生き延びて、その子孫が今の中国を担っている。毛沢東は今でも天安門の上から見下ろしているから、その風土は今も昔も同じだろう。

Tuesday, 11 April 2017

ネズミの話

今年の冬は寒かった。そのためか久々に我が家にネズミがやってきた。どこから入って来たのか分からないが、夜になるとカタカタと音を出し走り回る音が聞こえて来た。それでも食べ物の被害には合っていなかったのでご愛敬で見過ごしていた。

ところが春になって犬の餌袋を齧り始めた。そうなると何とかしなくてはと思い、粘着マットを買ってきて敷き詰めた。すると掛けた翌朝にそのネズミが掛かっていた。それも2匹で、親子と思われる大小が並んでマットの上に横たわっていた。捕まった時には吐息状態で、憎いはずのネズミが何か不憫に見えた。ネズミ退治の基本は兵糧攻めだという。2-3日食べないと死んでしまうと言われているので、そのままポリバケツに入れて供養した。

前回ネズミが出たのは10年以上前だった。冷蔵庫の裏に隠れていたのを、犬が見つけて退治した。噛み付いた口からネズミの尻尾が垂れていた。捕まえたご褒美に肉をあげたが、その犬も既に歳を取り、目も見えなければ耳も遠くなった。勿論今では役立たずだ。ネズミの出没で、そんな歳月を思い出した。

Saturday, 8 April 2017

米中会談の駆け引き

習近平主席がアメリカを訪問し、トランプ大統領と初会談を行った。先日、安倍首相が泊まったフロリダの別荘だというから、同じベットに寝たのだろうか?会談に先立ち、アメリカはシリアに対しミサイル攻撃を仕掛けた。北朝鮮への中国の拘わりをけん制する狙いがあったという、習主席の心中は如何なものだっただろう?


毛沢東の主治医が書いた「毛沢東の私生活」の中に、フルシチョフ首相が出て来る。毛沢東はスターリンを批判したフルシチョフが嫌いだった。自身を引き上げてくれた主人に対し、恩を仇で返す裏切りが気に食わなかったようだ。そのためフルシチョフが毛沢東を表敬した時に、彼は水泳パンツ姿で謁見する非礼に出た。場所は自宅のプールで、フルシチョフにも水泳パンツが用意され、2人は一緒にプールに飛び込んだという。本では「クレムリンでの厚い持成しに平手打ちで報いた」と書いていたが、フルシチョフは勿論予定を切り上げて帰国した。

首脳会談は儀礼と思っていたが、結構人間性が出るようだ。今回の米中会談もそんな駆け引きがあったのだろうか?。安倍さんのゴルフではないが、もう少し生の声が聞こえてくると面白いのだが・・・。

Thursday, 6 April 2017

渡辺謙さんの不倫

最近、俳優の渡辺謙さんがNYで不倫を働いた報道があった。渡辺さんといえば、硬派の名優である。映画「硫黄島からの手紙」で扮した栗林中将は、正にはまり役だった。病の妻を日本に残しているらしく、パッシングに会っている。その栗林中将のお孫さんだった新藤議員も、暫く前に週刊誌で、ソープランドに通っていた姿が素っ破抜かれた。気の毒としか言いようがないが、マスコミは売るためだったら何でもアリかと思ってしまう。

これもお国柄かも知れないが、国に依っては寛容度が違う。先のフランス大統領だったオランドさんは、官邸からバイクに乗って堂々と夜這いをしていた。そんなリスクを負いつつ愛した女性からは、暴露の本まで出版され袖にされてしまった。最後まで沈黙を守った彼は偉いとしか言いようがない。その他ミッテランの隠し子やサルコジの愛人、将又元パリ市長はホモだったり、そんな国民性の土壌があるのかも知れない。

一方権力に任せて謳歌する時代もあった。先週から読んでいる「毛沢東の私生活」の本には、毛主席の夜の部が詳しく紹介されている。不毛な時代を田舎で過ごす権力者にとって、唯一の娯楽がセックスであった。周囲も保身のために若い女性を積極的に当てがい黙認した。流石に奥さんの江青は現場に踏み込んで怒ったが、これまた自身の保身のために最後は受け入れた。著者は毛の主治医を長年務めた人だった。「こんな本を出版していいの?」と思っていたが、後書きに「出版してから三カ月後にシカゴにある自宅の浴槽で遺体となって発見された」と書かれていた。

Tuesday, 4 April 2017

オーストラリア産の焼酎

随分前だが、金沢にバス旅行した時があった。ガイドさんは凄い人で、一泊二日の旅が忘れられないものになった。そのバスが彼方此方の土産物屋に止まった。そこで普段の疑問を投げてみた。富山の鱒寿司で、「鱒は富山のどこから来るのですか?」、すると「「鱒はロシアから来ます」。次に止まった金細工の店で、「この金(キン)はどこから来るのすか?」、それに「勿論輸入しています。ただここでは加工だけですが・・・」と返ってきた。何だ、だったら地元産は何も無いじゃない!と思った。

そんな矢先、先日は鹿児島の焼酎の話になった。流石に酒と焼酎だけは日本産かと思っていたが、何と焼酎の麦は殆どオーストラリア産だと知って驚いた。実際に輸入しているHさんが云うから間違いない。何か足を掬われたような気持だったが、それでも美味しければいいかなと思った。日本酒でなく焼酎だったことも結構許せた理由かも知れない。

考えてみれば、バレンタインデーのチョコはベルギー産(と言っても実は韓国やトルコ産)、正月のお節や日常の食材はまず中国産、ビール・ウイスキーに至ってはどこだか分からない。ついついロマンを求めて、口に含んだ味わいに思い巡らしてしまうが、正に消費者の果敢なさである。時々知らな方がいいこともある。

Saturday, 1 April 2017

老神温泉の春雪

早いものでもう4月である。今年は寒さが続き、いつもなら満開を迎える桜も未だ3分咲きである。寒さ暑さは彼岸までと云われているが、今年だけは少し例外のようだ。そんな中、ゴルフに行った。真冬の防寒具に身を包んで臨んだが、手が悴み自然の洗礼に難儀した。寒いとボールは飛ばないし、クラブに傘を持つとルーチンが狂う。ただそれでもメリットもある。ゴルフ場がキャンセルで空いていることだ。待たずにスイスイと流れるから、渋滞のストレスがない。

先週末もやはり寒かった。桐生から赤城山を越えて老神温泉に向かう途中、どこからか粉雪が舞ってきた。最初は春の花粉かと思ったが、それが雪だと分かるとノーマルタイヤの車は慎重になった。運よく峠は超えたが、今までに何度も雪の山道でスリップした怖い記憶が蘇った。その老神温泉は、群馬から日光に向かう途中の湯治場である。翌朝起きると辺りは薄っすらと白くなっていた。「今日は車で山を下りられるだろうか?」、そんな心配を他所に、陽が差して来ると春の雪はあっと言う間に消えた。

良く、冬の寒さが厳しいと夏が暑くなると言われている。きっとワインも熟成し今年は美味いし、猛暑は冷房産業を後押しするから景気もいいだろう。