Monday, 27 March 2017

稀勢の里の優勝

普段あまり相撲は見ないが、今週の優勝決定戦は別だった。前々日に左肩を痛め、正に土俵際の千秋楽で逆転して優勝した横綱の稀勢の里に、何故か感情移入してしまった。特に痛めていた左が使えず、右腕一本で戦った姿が良かった。日中その事を思い出し、自身でも信じられない目が潤んでしまう不覚を演じてしまった。

それは多分、あの「怪我に耐えて良く頑張った!感動した!!」の言葉が耳に残っていたからかも知れない。13年前にやはり怪我を忍て優勝した貴乃花に対し、小泉首相が向けた言葉である。早速今日、渦中の安倍首相もその事に触れていたから、つくづく国民的な関心事なのかと思った。

それにしても、「こんなことでどうして涙腺が緩むのだろう?」その疑問をある人に投げ掛けてみた。すると、「それは日本人のDNAだよ!」と言われた。つまり、誰でも主君に尽くし戦果を挙げて褒美を貰う際に使われていた口上だから、血の中に残っていたという訳だ。変な時に知らない祖先が登場するから困る。そんな舞台を作ってくれた稀勢の里のファイトだった。

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