石山寺から電車に乗り、坂本から比叡山に登ろうかと思った。ところが生憎ケーブルカーが修理点検で運休していた。仕方がないので引き返し、近江神宮に寄った。鬱蒼とした境内を登ると立派な社が現れた。何やら第38代の天智天皇を祀っているというが、舗装されていない参道は趣がある。
それから京都市内に入り、平安神宮に行った。中学校の修学旅行以来だろうか、相変わらず観光のメッカになっている。改めて歴史を紐解くと、こちらは第50代の桓武天皇を祀っているという。桓武天皇は随分と昔の人なのに、境内は結構新しい建物だ。変だな?と思うと、何と目の前に聳える正殿は1895年に出来たという。
1895年と言えば前年から始まった日清戦争の最中である。今風に云えばテーマパークである建物だが、どうして当時こんなものを作ったのだろう?そして1940年になり、当初の桓武天皇に加え、明治天皇の父に当る孝明天皇も祀られている。先の近江神宮に天智天皇が祀られたのも1940年だった。正に太平洋戦争が始まった年で、偶然とは言えひょっとして戦意高揚と関係なかったのだろうか?と思えてしまう。そんな事を考えている内にお腹が空いて来たので、飲み屋の多い三条大橋に向かった。すると橋の袂に高山彦太郎の侍像が聳えていた。こんな人いたっけ?と思ったが、何やら朝廷に命を捧げた象徴的な人のようで、都に向かって土下座していた。観光客の多くは中国人と韓国人なのに、あまり気にしていないようだった。京都は結構危ない町だ。
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