電通事件をきっかけに、残業時間の見直しが一気に出てきた。電通の鬼10則ではないが、サービス残業が当たり前だった時代に育ったので、今更という感じがしている。昔は土曜も働いたし、仕事が終わって皆で飲みに行くのも仕事の内だった。それが出来ないと、会社で生きていけないのは周知の事実だ。
確かに休みなく働くと頭がおかしくなる。随分前だが、1年程殆ど休みなく働いた時があった。A社とB社から2つの仕事をもらい、同時並行で熟した。夜はコンビニの弁当を食べから机に戻り最終電車で帰る。週末も自宅で朝から夜中まで、出張に行っても電車の中でパソコンを叩いた。次第に目の周りは隈が出来、頭も急に白くなった。半年経ったころだったか、A社のレポートをB社に、B社のレポートをA社に送ってしまうポカをしてしまった。今から考えれば頭が思考停止になっていた。
日本の労働時間がドイツなどと比べて多いのは、かねがね製品の少量多品種が原因だと思っている。大会社は他社との差別化のために独自のスペックを要求する。逆に世界は大量少品種の規格品が中心である。世界で戦うにはこれではやっていけないが、日本の国内市場がとても大きいから、それがまかり通っているのだろう。早く帰れ!と号令を掛けても、こうした構造的な問題を解決しなければ元の木阿弥になる。
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