人生の晩年に差し掛かった楽しみ、それは自身の人生を振り返る事と思っている。上手く行った事は10%、残りの90%は失敗経験である。その苦さや恥ずかしさを肴にして静かに回顧する・・・、それこそ終わった人だけに許される特権であろう。でもそれはどこで、どうやって・・・?
今日の日経新聞に野見山暁治さんの「10日間のパリ」が掲載されていた。文化勲章も受賞した96歳に画家である。その彼が、昔住んでいたパリに行き、ルクサンブール公園で過ごした話であった。「昔座っていたベンチで思いに耽っていると、一条の光が目に入ってきた」という件は、とても分かる気がした。1950年代の自身と今を重ね合わせ、60年の歳月をタイムスリップしたのであった。
パリの冬は寒いけど風がないから好きな人が多い。カシミアのコートをしっかり着れば、ベンチで過ごすことは左程苦ではない。人の気配もないから余計快適である。パリにはその他に、チュイルリー公園やモンソー公園、郊外に足を延ばせばソー公園などいい処が沢山ある。東京の小石川植物園や新宿御苑も悪くないが、そんな過ごし方もあったな?と知った。
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