Saturday, 17 December 2016

レディー・バージニア

ジェフリー・アーチャーの「クリフトン年代記」の最終本が出た。早速取り寄せて読んでいる。今回のタイトルは、「これこそ男だ(This Was A Man)」である。2011年から始まったので、かれこれ5年経つ。シリーズも7作目になり、第一作を雪に閉ざされたアパートで読み始めた頃が懐かしい。

登場人物の一人に、レディー・バージニア(Lady Virginia)という派手な女性がいる。主人公の奥さんの弟の元妻である。全編に渡り、陰で主人公夫妻を邪魔する悪女であるが、前作辺りからお金に困り始めた。その金策に親族を頼りアメリカのルイジアナ州にあるバトン・ルージュに行く。先日黒人の暴動が起きた町だが、元フランス領なのに英国人移民もいたようだ。

今回はその金策で、アルゼンチンのブエノスアイレスやオーストラリアのパースも出て来る。つくづく英国人のネットワークの広さに驚かされる。また会社買収では数字が良く出てくるが、お金に拘る強かで貪欲な国民性にも感心してしまう。著者の英語はとても分かり易く、相変わらず流れに品がある。結末がどうなるのか楽しみだ。

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