Wednesday, 12 October 2016

アメリカ人の鏡

生徒が先生に教えられた通りやったのに、終わってみればその先生から叱られる羽目になった。日清戦争で高校の卒業証書を貰い、日露戦争で大学卒業論文を書き上げたのにも拘わらず・・・。その理不尽さを、先生の立場から解説している

先日、昔の仲間が集まり自然と話題は中国の海洋進出の話になった。するとKさんが、Helen Mears著「アメリカの鏡(原題:Mirrior For Americans:Japan)」がいいよと言うので、早速取り寄せて読んでみた。著者はルース・ベネディクトのような知日家であり、戦後の占領下でこの本を出版した。マッカーサーからは発禁になったが、70年経った今、その冷静な洞察には感心してしまう。

靖国神社の遊就館に行くと、出て来た人は人が変ると云われている。それは、”何故、私達は戦わざるを得なかった?”の問が頭から離れないからである。ただその感情は半ばタブーだから、心の中に仕舞う。だが昨今は、真珠湾の開戦をルーズベルトが事前に知っていたという時代になってきた。少し救われたような気持になる一冊であった。

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