ルーマニアの最大の観光地は、ドラキュラ伯爵のブラン城(Castle Bran)である。市内から30Kmも離れているのに、行くと多くの土産物屋が立ち並び観光客で大混雑していた。チケットの列で待つ事30分、やっと城に入れたが、狭い階段は渋滞し疲れた。
そのドラキュラは、15世紀の地元王ヴァラド・ドラキュラ(Bald Dracula)3世をモデルにしている。時代はハプスブルグ家とオスマンが、かのトランシルバニア地方の覇権を争っていた頃である。父の仇を取った3世は、攻め入るオスマン兵士を捕まえては串刺しにした。その方法だが、まず捕虜を床に寝かせ、両手足を持って肛門から串を入れるのだが、心臓と肝臓の急所は避け半殺し状態のまま立てた。その数は22000人、押し寄せるオスマン軍は、その悍ましい光景に恐れをなし引き返したという。
ドラキュラの名前は、その後アイルランドの作家が例の吸血鬼の本を書いたことで、今のイメージが出来上がった。最近ではマイケル・ジャクソンのスリラーもあるが、その残虐さと不気味さが売りになり、ドラキュラランドのテーマパークまで計画されているという。そう云えば、スコットランドのネッシーもそうだっだが、不思議と人は嘘だと分かっていても、一度出来た世界に憧れる何かがある。
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