Thursday, 16 June 2016

ブラッスリーとビストロ

フランス文化の権威、鹿島茂さんの「パリ、娼婦の館」と「パリが愛した娼婦」を早速読んでみた。とある故人との約束で書いた様だが、膨大な資料収集に敬服した。古今東西を問わないその世界は、今に通じる何かがある。

本の中にフラッスリーが出て来る。ブラッスリーはレストランとキャフェの間にある軽食屋だ。当時は伝統衣装の女の子を目当てに来る客が多かったという。しかし同じようなビストロもあった。恥ずかしながら今までその違いを知らなかったが、今回やっと分かった。つまりブラッスリーはパリに住んでいるドイツ出身者の飲み屋、一方ビストロはフランスのオリジナルであった。確かの言葉からして独仏の違いがある。

その証拠に、ブラッスリーはビールが美味そうだが、ビストロの主役はワインである。広々とした空間と小じんまりした店構えも違う。今まで何気なく入っていた店だったが、この違いを知っていればもっと違う世界が見えたかも知れない。

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