Saturday, 14 May 2016

ダッハウ収容所

アメリカでベストセラーになっているというので、ジャックリーヌ・ウィンスパー(Jacqueline Winspear)の「ミュンヘンへの旅(Journey To Munich)」を読んでいる。1938年のドイツが舞台で、収容所に囚われている男を、イギリス人女性が救出に向かう話である。

場所はミュンヘン郊外のダッハウ収容所である。今まで2度訪れた。広大は敷地に一度壊した宿舎が再現されており、当時の雰囲気を十分残していた。辺りは住宅地が隣接しているが、住民は当時その実態に殆ど気が付かなかったようだ。解放され死体の片付けなど手伝う内に、初めて事実を知ったという。なお収容所を解放したのは米軍だったが、日系人の部隊であった。

ところでその小説だが、女性作家だからだろうか、緊迫感やスリリングな展開が全くない。少々物足りないが、開戦前の英独の緩やかな雰囲気が伝わってくる。

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