Tuesday, 15 March 2016

映画「エベレスト」

夢枕獏の映画、「エベレスト~神々の山嶺」が上映されたので早速観てみた。現地ロケを重ねたとは聞いていたが、十分撮影の苦労が伝わってきた。どうやって撮影したかと思うシーンも多かった。ただ残念ながら、やはり原作の迫力を上回ることはなかった。もっと登山そのものに時間を掛けるべきだったし、恋人の女性は余計だった。8000mで帽子を脱ぐなんて有り得ないし、エンディングを下山にしたのは失敗だった。

今から13~14年前だったか、本を読んだ興奮は凄かった。一歩一歩頂上を目指す登山家の息遣いが聞こえて来た。山岳小説と言えば、新田次郎の「孤高の人」やB.ラングレーの「北壁の死闘(原題:Traverse Of The Gods)」が凄いが、今でもこの夢枕獏氏の作品は一級だと思っている。

それでも、映画には神田の三州屋やカトマンズの裏路地が出てきて面白かった。登山家の普通の姿もそこにマッチしていた。あまり気負わないで、寡黙で行けば良かったのに・・・。

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