深川のお不動尊とは不思議な縁がある。毎月28日に縁日が立つが、自身の誕生日のその日、祖母がお参りをしてくれたと後に聞いた。以来参道入口にある揚げ饅頭は、今と昔を繋ぐ接点になっている。
そんな門前仲町に久々に行ってみた。お不動尊にお参りすると、何やら太鼓の音が聞こえてきた。どうやら本堂の祈祷のようで、覗くと境内は火を焚き、読経が木魂し、坊主が太鼓を打ち鳴らしていた。暫し見入ってしまったが、真言宗の密教に相応しい大迫力だった。
まだ4時前だったが、喉が渇いてきた。その揚げ饅頭屋を出て、向かい側を見ると行列が目に入った。聞くと4時から開く「魚三」の開店を待っているという。折角なので列に入り、開店と同時に飛び込んだ。殆ど一人で来た男達だ。待っていると酒が注がれ、信じられないような値段で新鮮な魚が出てきた。満員電車のような中、男達は肩を寄り添いながら黙々と酒を飲む・・・それは異様な光景だった。
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