バンドーム広場とコンコルド広場の間にはサント・ノーレ通りが走る。エルメスなどの高級ブティックやエリゼー宮もある。観光客なら一度は訪れる一角だが、パリの買い物には暗黙のルールがあった。客はウィンドーショッピングが基本で、買おうと思った人だけが店に入る、という長閑な習わしである。ただかつての日本人、今の中国人の爆買でそれも変わりつつある。
そのサント・ノーレ通りだが、ル・ポアン誌にナポレオンを狙った爆破事件が載っていた。時は1880年、ナポレオンがオーストリアを相手にしたマレンゴの戦いで勝ち、エジプト遠征から戻ったクリスマスイブに起きた。22人の死亡者を出した惨事だったがナポレオンは無事だった。今のルーブル博物館から馬車に乗り、31才だった彼はその後妻にするジョゼフィーヌとオペラに行く途中だった。最近のテロのではないが、昔から物騒な事件は絶えない。
その通りの243番地にクロード・マルモという老舗の画廊がある。印象派から現代に至る写実的な絵画を専門としている。ある時店の人が、創業者のマルモには日本人の血が流れていると教えてくれた。以来、彼のルーツが気になっている・・・。
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