ジェフリー・アーチャーの新作にハニー・トラップが出てきた。モスクワに行った英国議員が部屋を訪れた女性と関係を持ってしまう。今更だがソ連(ロシア)のハニー・トラップは有名である。佐藤優氏の本にその辺は面白可笑しく紹介されているが、Red Sparrowという小説にも養成風景が詳しく書かれていた。
ハニー・トラップは政治の世界だけと思っていたが、ビジネス界でも起きる。思い出すのはMさんの某国出張だ。ロシアではなかったが、相手先企業の担当だったH嬢に現地を案内してもらった。彼女は当時業績が上がらず、解雇寸前で必死だった。そんなことを知らずMさんはいい気分になり、別れ際にお礼の意を込めて軽いチュをしてしまった。その時は何もなかったが、帰国するとセクハラで訴えるというメールが入った。驚いたMさんに突き付けられたのは、「だったら商談を一つ受けてほしい!」という要求だった。Mさんの会社は渋々これに応じ、その結果H嬢の首が繋がった。
分かっていても、海を渡るとついつい気が緩んでしまう。普段持ちなれない出張費と異国の雰囲気がそうされるのだろう。本を読んでいてそんなことを思い出した。
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