ウクライナ独立の伴い、ロシアがクリミアを併合した。あれから1年が経ち事態は膠着したままだ。ただ日本から遠いので関心は薄い。そんな中、新書のオーランドー・ファイジス著「クリミア戦争(原題(Crimea, : The Last Crusade)」を読んでみた。
クリミアは当時オスマン帝国の領地だったが、ロシア人には特別の感情があったという。著書に依れば、クリミアは紀元前988年にロシアに最初にキリスト教をもたらした場所で、云わばロシア正教にとっての聖地だそうだ。当時からジンギスカンの末裔のタタール人と対峙していて、ロシアはイスラム教のタタール人から聖地を解放する十字軍だったようだ。我々にはちょっと想像し難い世界だが、その思い入れには特別の感情があるようだ。
ロシア人がキリスト教と云われても違和感があるし、タタールならクリミアはアジアなのかとも思ってしまう。現地の人には失礼だが、こうした事件をきっかけに遠い処から未知の歴史を楽しんでいる。
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