Saturday, 9 May 2015

日比谷入江に思い馳せて

ある人に「江戸の川・東京の川」という本を勧められた。ペリーが来航した時の江戸の風景はどうだったのだろう?そんな話をしていた流れだった。読んで一番驚いたのは日比谷入江だった。

今の新橋や有楽町界隈は400年前は何と海だった。江戸城や霞が関は海に面して聳えていた。その後一部が埋め立てられたが、ペリーが浦賀で足止めされずにスイスイと湾に入っていたらどうなっていたのだろう。江戸城近くからズドンと砲撃したらひとたまりもなかった。加えて木造家屋は火に弱いので、黒船の砲撃で江戸の街は火の海になっていたかも知れない。それから江戸には多くの支川があった。神田川とか善福寺川などその面影を残しているが、北斎が描いた美しい水路風景が点在していた。

最近はそんな事を知ったものだから、ビルの谷間で目を閉じ当時の風景を思いを馳せている。するとこれもDNAが為せる業か、沸々と見た事もない世界が拡がってくるから不思議である。昔テレビで経緯度交点を求めてその場所の立つマニュアを紹介していたが、それに近い楽しみを発見した。

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