京浜東北線の沿線に蒲田駅がある。飲み屋は多いし、東京や横浜に出て行くのに便利な場所である。駅に着くと蒲田行進曲が流れるが、何と言っても松本清張の「砂の器」の舞台で有名だ。
蒲田で起きた事件を追う刑事、映画にもなったが当時は夏にも拘わらずネクタイをしていた。事件は迷宮化しそうになるが、方言に気が付いた刑事が、蒲田は東北弁でカメダと発音し、島根の亀嵩であることを突き止める。
実は森村誠一の「人間の証明」もこれに似ていたストーリーだった。どちらも世間から疎外された孤児だが、ひょんな拍子で育ての親を見つけ大成する。しかし頂天に立った時に過去が襲い、振り出しに突き落とされるというシナリオである。人間の証明を読んだとき、これはパクリかと思ったが、あまりその評価もなかったのでひょっとして間違えかも知れない。蒲田と聞くとこの2つの作品を思い出す。
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