大韓航空のオーナーの娘が、NYで離陸しようとしていた飛行機を引き返した。娘は辞任したが大きな波紋を呼んでいる。所謂ナッツリターン(Nuts Return)事件である。更に驚いたのは、韓国政府が大韓航空の運航停止を決めたことだった。韓国人は何事につけ熱い国民性があるが、何もそこまでしなくてもと思えた。
80年代に韓国担当だったので、良くソウルに出向いた。日系企業の事務所がロックアウトされるなど、反日は当時からあった。仕事が終わって若い人と飲むと、今まで普通だった人が、「日本には負けないぞ!」と気勢を挙げるから驚いた。挙句の果て感極まって泣き出す人もいた。流石これには参ったが、改めて民族感情の違いを知った。
かと思えば、年配の人には結構親日的な人が多かった。良く日本語の本を買ってくるよう頼まれ、難しい経済書を持って行った。戦時中の影響か、日本で教育を受けた人が多かったからだ。またある時、セマウル号に乗っていた時だ。向い席の老人が流暢な日本語で話し掛けてきた。思わず「どこで日本語を習ったのですか?」と聞くと、彼は「日本に連れて行かれました」と応えた。後で何と馬鹿なことを聞いたのかと自身の無知を詰ったが、その人はとても温かかった。今回の事件でそんな韓国の事を思い出した。
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