Friday, 31 October 2014

博多でヘラクレス

博多で4時間も時間を潰すことになった。快晴の中、こんな時はテニス日和なのにと悔いた。だったら昼から飲むか!とばかり、博多駅の寿司屋に入った。一つ二つツマミ、カウンター越しに「時間が余っちゃって・・・」と言うと、おばさんが「それなら映画がいいよ」と教えてくれた。今の博多駅にはシネコンがあるという。近くのエレベーターに乗ると大きな映画フロアーがあった。

観たのは「ヘラクレス(Hercules)」、ギリシャ神話に出て来る英雄の話だった。やや稚拙な感じがしたが、時間を潰すには持って来いだ。意外と発見もあった。例えば日本語ではヘラクレスと書くが、英語ではハーキューリーと発音していた。そういえばどこかで聞いたことがある名前だ。そして舞台はマケドニアである。マケドニアと言えば、昔流行ったシュワルツェネッガー主演のコナン・ザ・グレード(原題はConan the Barbarian)の舞台もマケドニアであった。どちらも力持ちをテーマにしている作品だ。名探偵コナンの名前もそこから来たのかと思ったが、こちらはコナン・ドイルから借用したようだ。

ともあれ博多でヘラクレスに会うとは思わなかった。

Thursday, 30 October 2014

秋の有馬温泉

大阪に行った序でに有馬温泉に泊まった。一度は訪れたかったが、今や大阪は日帰りコースのため中々その機会が無かった。有馬は草津と並ぶ日本三大湯かと思っていた。ただ調べてみると、道後、白浜と並ぶ日本三古湯という。

電車を乗り継ぎ、日も暮れた頃に温泉駅に着いた。六甲おろしとは聞いていたが、大分寒いのに驚く。宿に入り早速湯に浸かる。湯は2種類あって、鉄分を含んだ茶色の湯と透明の湯があった。旅館の人によると、茶色は金泉、透明は銀泉と呼ぶという。風情があるのは金泉だが、湯質は銀泉がいい。ヌルヌルして、素人にもその良さが分かる。

有馬温泉は高台の山の中にあった。そのせいか夜はとても静かだ。地元の銘酒「櫻正宗」の純米吟醸に松茸の吸い物が合った。暫し過ぎ行く秋を楽しんだ。

Monday, 27 October 2014

車選びは夢選び

車探しをしていると、ビックリすることばかりだ。5-7百万円するローバーやトヨタのランクルが、「それ、もう売れました」とディーラーがさり気なく言うからだ。中には10百万円を超えるベンツもある。一体どんな人がそんな高級車を買うのだろう?聞くと「やはり、芸能人の方とかスポーツ関係の方が多いです」という。流石花形の職業は違う、松井の一打席50万円とか言っていたのでその類の人達だのだろう。

ただ周りを見渡すと、年配サラリーマンにも変化が出始めている。今までポンコツに乗っていた人が、突然ベンツを買うパターンである。退職金が入ったり、永年の願望を形にするなど動機は様々だが、「人生最後の一台」と思い思い切って買うようだ。それは最後の晩餐に似ているが、違うのは大きな投資をすることだ。

毎日グルメを楽しんだり、家を改築したり、はては世界旅行に出かけたり、人生の締めの形は人によって様々だ。ただきっと車の選択もその中の実現可能メニューの一つなのだろう。投資をすると現金は無くなるが、代わりに夢が手に入る。車選びは夢選び、その魅力は奥深い。



Sunday, 26 October 2014

Michael Chang

Michael Chang became a coach for Nishikori. After getting Chang`s advice, Nishikori changed his tennis style that was more aggressive and offensive. This effect brought US Open to have reached the final. It was incredible!

Chang took French Open Tennis Title in 1898 beat Edberg.  I watched semi-final match with Ivan Lendl and never forgot the fight that a boy was against giant. His under service made upset for Lendl. During the French Open in June, Tiananmen Square protest occured. Many people overlap chinese american Chang with a man standing in front of tank. He was a symbol for freedom then. 

Chang is again causing a miracle to happen at court. He stands in the spotlight as well as Nishikori.

Saturday, 25 October 2014

中古車探し

長年乗っている車の車検がやってきた。見ればもう13万キロを超えている。大分古くなったので車検は毎年か思い次の車を探し始めた。昔は10年を超えると車検が毎年やってきたが、最近その規制が無くなったようだ。運輸族の資金源かと思って諦めていたが、どうやらアメリカの圧力らしい。

ヨーロッパでは30~40万キロの車はザラだ。私も6万円で買った三菱ギャランに乗っていた。走行距離は34万キロだがちゃんと走った。日本は何故か10万キロを超えると危ないと言われている、本当だろうか?

トヨタ、日産、クライスラー、ベンツ・・・見れば見るほど目移りしてしまう。10年前に比べて車の値段は随分高くなったと感じる。トヨタの中古車は中東に持って行けばいくらでも売れる、そんな海外との流通網が出来たせいなのだろうか?それにしても車には魔力がある。一度見始めると、どんどん引き込まれてしまう。

Friday, 24 October 2014

SMスキャンダル

新しく就任した宮沢経済大臣が、その政治資金でSMクラブに行っていたという。本人は早速会見し、それは秘書で自分は行っていないと釈明していた。それにしても取り巻きも含め、その次元の低さにただただ飽きれてしまう。

SMクラブ、英語ではSMセックスクラブと書くように、一般的には如何わしい場所の一つだ。「行きたいならポケットマネーで行けよ!」と言いたい。それにしても、小渕さんの写真入りワインや団扇の話など、正直どうでもいい話が多すぎる。法律がおかしいのか、それともマスコミに乗る民度が低いのか、もっと国会では大事な話題を議論して欲しい、その一語に尽きる。

馬鹿らしくて、思わず「それで宮沢さんはSなのMなの、どっちなの?」と捨て台詞を吐いていた人もいた。秘書がやったにせよ、所詮秘書も政治家の一部だ。当分宮沢さんからSMのイメージが消えないだろう。

Thursday, 23 October 2014

カボチャ人形

 ハローウィンが近づき、街のあちこちにオレンジ色のカボチャ人形が飾られている。近くのビルの1階にも大きなデコレーションがある。その前を通り過ぎようとすると、3-4歳の幼稚園児が来ていた。それも先生が押すワゴンのような台車に皆一緒に乗っている。お揃いの黄色の帽子を被り、まるで詰め込まれたタケノコのようで、思わず微笑んでしまった。

ふと思い出したのは、酒屋の自転車の荷台に乗っていた自分だった。子供の頃、近くの酒屋のお兄さんが配達時に、自転車の後部座席に酒と一緒に乗せてくれたのだ。風を切って荷台から眺める街の景色はとても新鮮だった。

子供と思って侮ることなかれ、子供は小さな大人だ。カボチャ人形はきっと忘れない思い出になるだろう。

Monday, 20 October 2014

Vulture fund

Nikkei stock came off 700 yen last week and recovered 500 yen today. It is just for one day that market is very volatile. Individual investor is hard to catch up this trend. I am not exceptional one. I buy the stock when it goes up expecting the price goes more and sell thinking the price goes down more. Logically it is an easy mark away from getting profit. 

When I had an opportunity to talk with my friend who was a professional trader well knowing the market practice. He said it is a hedge fund that pours cold water into the baked stone when the price hit high. It also calls out individual confusion selling. Then it is the best timing for the hedge fund to buy back at the low price.

They are called vulture funds. Vulture eats the animals when they become weak. We should be care not to be eaten by vulture.

Sunday, 19 October 2014

大統領の料理人

TVで映画「大統領の料理人(Les Saveurs du Palais)」を観た。如何にもフランス映画らしく、本音がぶつかり合っていて面白かった。

フランスは革命以来、ブルジョワジーの国と言われる。中産階級、詰まる所は個人が中心である。例えばサラリーマンの休暇、誰でも1カ月のバカンス休暇を国から保証される。これはどんな会社に入ろうと、どんなに嫌な上司がいようと、休暇は国民の権利として国から与えられる。映画の主人公も、ミッテラン大統領から直に依頼されたので怖いものはなかった。最後は流石に官僚厨房に敗れるが、その戦いぶりは極めてフランス的だった。

もう一つ、映画にも出て来るがフランス人は寸劇が上手い。映画でも主人公を湛える寸劇が披露されていた。私が入っていたヴァンセンヌテニスクラブでも、クリスマスの納会に寸劇があった。出し物はメンバーの奥さんが水着でビーチに居っていて、そこの男が通り誘惑する・・・というストーリーだ。その舞台設定といい、とてもコミカルだ。フランス人は目と目を見て話す、云わば人と人の距離がとても近い国民だ。劇になるとそれが良く分かる。

Saturday, 18 October 2014

銀座の寿司屋

ワケあって銀座にお寿司を食べに行った。久々の銀座は、相変わらず高級感が漂っていた。若い頃はそのうち馴染みの店が出来て、足繁く通う日々を疑わなかった。それがその内縁遠くなり、気が付けば昔の景色なっていた。

してカウンターに座り寿司を注文した。客は常連風ばかり、隣はこれからご出勤のチーママを連れた男だった。薀蓄と自慢話に1人で盛り上がっている。店は昭和28年の開業で、板前は開業当時から来続けており、今では90歳を過ぎるという。羨ましいようなそうでないような複雑な心境になる。

バブルが弾けて20年以上が経った。嘗ては交際費と出世払いで何軒も梯子したものだ。帰りは決まってタクシーだったから、今から思えば夢のような世界だった。サラリーマンが去り、飲んでいるのは自営業の人達なのだろうか?と余計な事を考える。

終わってから行き慣れた「ライオン」に寄った。銀座は遠くなりにけり。

Wednesday, 15 October 2014

T老人の一言

我がテニスクラブには色々な人が居る。中でも「T老人」という愛称のTさんは変わり者で、80歳近くになっても毎日コートに通っている。Tさんは愛される年寄りと言うより、唯我独尊タイプだ。嫌味を浴びせながら、その霞を食べて生きている、所謂意地悪バーさんだ。試合をしようものなら、相手の打ったボールがラインを割ると、大きな声で「アウト!」と叫ぶ。テニスの基本は「自分に厳しく相手に有利に」だから、ムッとくる人は多い。

そんなTさんだが、ある時「テニスより面白い事覚えては駄目だよ!」と冷やかされた。今年はゴルフ場に通う回数が増えた半面、コートへの出席率が下がっていた頃だった。それを聞いて、ハッとした。別に浮気している訳ではないが、テニスは短時間で運動量も多く、何よりお金が掛からない、終わってからのひと時は、ゴルフのモヤモヤに比べればとても爽快だ。いつの間にかそんなものが身近にあったのを忘れていた。

何気ない他人の一言は、時々我に帰る。

Tuesday, 14 October 2014

Rumanian spirits


A friend of mine gave me a Rumanian spirits which was called ZETEA. It was a very strong liqueur that was similar to eau-de-vie in France. It was a plum based one and the taste was so fruity though the alcohol was strong.  

This new experience makes me ease the prejudice for Rumania. The most famous man in Rumania is Price Vald Dracul the Impaler and
Nicolae Ceaușescu for me. I am so scared both of them. Especially the story of Vald Dracul, he stick the spear to his enemies into anus without killing them and took lunch seeing the bodies. Dracul (Dracula) became the man who suck woman's blood in the novel after that. Ceausescu was also the tyrant. He made Nadia Comaneci to be his personal belongings.

ZETEA makes me also nostalgic as if I were traveling unknown country.

Monday, 13 October 2014

アリスと竹中さん

週末になると台風がやって来る。折角の連休も台無しだ。仕方がないので、家で音楽を聞いてみる。暫く聞いていなかったアリスのCDがあった。こんな日にはピッタシ、どれも70年代半ばの曲だ。

アリスと言うと、竹中さんのことを思い出す。竹中平蔵さん、学者だが小泉内閣では大活躍した人だ。歯に衣を着せない、切れ味のいいトークは昔から変わらない。竹中さんは若い時からスターだった。開銀に入った頃から、キンザイ(金融財政事情)の論客として常連だった。髪がフサフサ、名前も幕末の志士のようで、兎に角格好良かった記憶がある。

そんな彼の素顔に触れたのが、暫く前に出た「竹中式、マトリックス勉強法」である。雲の上の人が、意外と普通の人なんだと思えた。そして彼はアリスの大ファンだ。今でもアリスのコンサートには欠かず行くという。本の終わりも、「鳥は向かい風の中 飛び立つ」という谷村新司さんの言葉で締めている。

Friday, 10 October 2014

マララのノーベル賞

古くからの友人にA君がいる。彼のお嬢さんが芸大を出てソプラノ歌手になった。いつぞやそのリサイタルに招待されて行ったことがあった。本当に娘さん?と思える出で立に驚いた。A君にとっては自慢の娘、そのに至る過程も大変だった。何より海外留学費が大きかった。ただ功あってヨーロッパの小さなコンクールで優勝した。それが箔になりその日を迎えたようだ。A君は今ではマネージャーのように、娘のチケットを売っている。

今日はノーベル平和賞が決まり、パキスタンのマララ(Malala)が受賞した。彼女は女性教育を訴えたのが評価されたらしい。安倍さんではないが平和賞は極めて政治的だ。かつての佐藤首相の時も驚いたが、今回は憲法9条が候補になっていたと云うから、それに比べれば極べれば妥当な選択だった。

受賞はその後の人生を大きく変える。マララはまだ17歳、ノーベル賞の重みは大きいから、これからの人生が大変だ。

Wednesday, 8 October 2014

Guevara day

It is very horrifying scene that Islamic State soldier assassinated English and French civilians to cut their necks. It is not what should be happened in 21 century.

French journal Le Point said that today is a day Che Guevara dead in 1968. He was a revolutionist and famous for the founder of socialism Cuba as well as Castro. Guevara was killed by Bolivian army. After his capture and shoot in jungle, they cut his both hands from dead body as a proof. It was the same what happened in Congo when Belgian army massacred people. They also cut black's hands as well. Those ceremony used to happen in 20 century.   

I don't know much about Guevara himself. Only I know him is T-shirts designing. As he was an intelligent and good looking guy, it must help young one to motivate something. On the street in Tokyo, I often see the Bolivian musician playing rhythmical music with short flute. Its melody hard to make us image what occued 46 years ago.
     

Tuesday, 7 October 2014

占いの話

シチズン時計のCM、Future編が話題になっている。場所はドイツの駅、長谷部が「未来を占うか?」と聞かれ、「その必要はない」とドイツ語で答える。


新宿の母ではないが、占いは元々女性のものだ。昔「手相を見てあげる」と言って、女性に接近するヒトがいた。占いというより、傍から見ているとただ手を触っているだけだ。女性は占いに弱いので、「あなたの手相には不吉な兆候が出ています」と言われると、「それでどうなるの?」となる。それがツボらしかった。

かく言う私も一度占って貰ったことがある。それはある会社を辞めた送別会の晩だった。場所は銀座、会も終わりほろ酔い気分で帰ろうとしていた時だ。道端に占い師が座っていた。一度は通り過ぎたが、これからの運命が心配になったのか、また引き返して見て貰うことにした。占い師は繁々と手相を見た後、「貴方には大変なお金が入ってきます」という。所詮いいことしか言わないだろうと冗談混じりに聞いていたが、一方で「ひょっとして」という期待は頭から離れなかった。それから暫く経つが、結果的にお金とは無縁だった。長谷部のように、格好良く振る舞ってみたかった。

Monday, 6 October 2014

Gingko nut

Typhoon hit Japanese islands. It caused great damage to the houses and transportation system to stop. After typhoon left, the sunlight has poured into the city. It is so beautiful. There is no cloud in the sky.

Soon after the rain stopped, some people gathered at the park to collect the ginkgo nut. It is a present to have carried by typhoon. Gingko nut is very delicious in autumn. When you parch on the frying pan and try to peel the rind, you should be care as it is very hot. I don’t like this process so that I used to ask someone to help.

When I was on the air plane flying from Dallas to NY in old days, an old women was next to me. She spoke about the travel to Japan and told me what was the most delicious food there. She said it was Gingko nut and said “ Ginnan Oishii !! (Ginkgo, it’s delicious !)” in Japanese. I was impressed to hear that and rediscovered its taste. It became my weakness since then.

Sunday, 5 October 2014

Wallonia and Fremish

When Mr. Jacques Rogge, Chairman of IOC (International Olympic Committee) announced that 2020 Olympic would be in “Tokyo”, it was a historical moment for Japanese. Mr.Rogge is Belgian and his image is neutral and reliable.


I read a book of Belgium history in Japanese this week. I was so interested in their language conflict between Wallonia region spoken in French and Flemish region spoken in Dutch for a long time. My Belgian friend speaks French so that I have been thinking their unique national language is French. But it is not correct.     

Belgium is still a very rich country. There are many flat houses in the suburbs of Brussels city. Most of them are country style ones with fireplace and huge premises. It must be a most beautiful residential area in the world. That book also introduced Leopard II, the King of Belgium in 19th century. He dominated his African colony Congo with power and lot of Africans were killed at that time. I don’t believe their prosperity come from that violence. Belgium is a small country, but their history is complicated and filled with a tense feeling.  

Friday, 3 October 2014

親ロシア派はなぜ戦うか?

ウクライナの親ロシア派(Pro-Russian reparatists)はどうして戦うのだろう?その素朴な疑問にメスを入れるメディアは少ない。ソ連の崩壊では同じような事があちこちで起きた。旧ソ連人が住んでいたのは、体制から支給された住居だ。それは昔誰かの住居だったものを不法に占拠したものだった。そのため事態が一変すると、そこから退去せざるを得なくなった。して行く先は・・・勿論ない。

考えてみれば皆、孫、ひ孫の世代だ。今更知りもしないロシアに帰れるはずもない。かといって西側に移る訳にもいかず、その場に残ると無国籍者(Nationless People)になる。無国籍者と普通の人の違いはパスポートだ。つまり外国に出れるか出れないか?その違いはとても大きい。今やEUの時代、そこの入れないハンディーは計り知れない。かといって仕事が無い訳でもないが、自国に限られるので所得は低い。家を追われた挙句、仕事が制約される。

もう一つは言語だ。ウクライナの独立で第一言語はウクライナ語になるだろう。するとロシア語の人は就職出来ない事態になる。試験制度が出来るからだ。その結果、公務員など公職からは遠ざけられる。言語の問題は、バルト諸国、ベルギーなど、今でも残っている。その壁の大きさを痛感するのだ。だから彼らは戦うのだ・・・!。

Thursday, 2 October 2014

小倉の夜

小倉に泊まった。小倉、北九州と言えば暴行団、何日か前に、工藤会のトップが逮捕された矢先だったので少し不安だった。夜の街は人気が少なくなっていると聞いていたが、行くとそうでもなかった。ただクレジットカードが使えないのには驚いた。ホテル、レストラン・・・全て現金のみ、そういえばシシリー島に行った時もそうだった。それって、マフィアとヤクザの町の共通点なのだろうか?

そんな中、飛び込んだ居酒屋は良かった。この季節、こりこりしたゴマサバ、生きたイカを捌いた天ぷら、昔は近海で捕れたという鯨など、安くて旨かった。地酒の天心を飲みながら、すっかり旅情に浸ってしまった。

小倉はややもすれば原爆が落とされていたかも知れない。当日天候が優れず、B29は小倉を諦め長崎に向かった。戦後は日本を代表する工業地帯として発展したが、新日鉄が撤退してから寂れてきた。町は古く、緑や潤いとは縁遠い。乗ったタクシーの運転手も元クレーンの作業員だったという。全国の工場を渡り歩き、土建をやってきた。最後に選んだのはここ小倉、生きているヒトにも、戦後の匂いがぎっしり詰まったいるようだ。