Sunday, 10 August 2014

「ライアンの娘」のロケ地

映画「ライアンの娘(Ryan's Daughter)」のロケ地、ディングル半島を訪れた。アイルランドの西方、辺りは未だに人が殆ど住んでいない僻地である。あるのは1800年後半の飢餓時代の小屋や、紀元前3000年の石器時代の礼拝堂だった。車がやっと擦り違えることが出来る狭い道路、石垣と緑の丘陵、荒涼とした大西洋・・・それこそ巨匠監督デビット・リーンが選んだ場所だった。

改めてDVDを借りて観てみた。トーリーは、第一次大戦後のアイルランド独立機運高まる中、片田舎に英国陸軍の若き将校が赴任する。結婚したばかりの娘はその将校と不倫関係になり、最後は村八分になる。時代背景も興味深く、将校は激戦地のパッシャンデ-ル(Passchendale)で負傷し、IRAはドイツ軍の使った武器を密輸する。パブで出るのは黒のブラック・スタウト、酒場の親爺(ライアン)は元IRAの闘志、イエスはエイ(Aye)と訛っている。映画の出だしで帽子が飛ぶシーンこそ、そこから離れたモハーの絶壁を使っていたが、殆どがディングル半島の風景で懐かしかった。
 

今でも閑散とした土地は観光で持っている。イルカが見られる湾があったので、観光船に乗ってみた。「イルカが見られなければお金要りません」と書いていたが、専門の人が別の小舟で早目に見つけてくれる。

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