Thursday, 8 May 2014

オデッサファイル

ウクライナの内乱で、オデッサの町が良く出て来る。オデッサは黒海に面したウクライナ第3の都市だが、ウクライナ人、ロシア人ばかりでなくユダヤ人も多いという。それで思い出したのは、フレドリック・フォーサイスの小説「オデッサファイル(The Odessa File)」である。「オデッサ」は旧ナチの逃亡を支援する組織であり、オデッサファイルはその逃亡者名簿である。

どうしてオデッサと呼ばれるのか定かでないが、黒海から南米他に繋がるナチの逃亡ルートの拠点だったのか、将又それを取り締まるモサドがオデッサにあったのか、興味は尽きない。

小説のモデルになった収容所の所長ロシュマンは、リガ(今のラトビアの首都)の所長を務めた実在人物だそうだ。いつぞやリガ近郊を車で走っていたところ、田舎に一台の貨物列車が陳列されていた。立ち寄ると、ユダヤ人を内陸に輸送したものだった。あまりの僻地で人影もなく、貨物車から当時の人が降りてきそうで怖かった。

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