Tuesday, 4 February 2014

遠慮のないインド人

安倍首相がインドを訪問し、日本を売り込んだ。淡水化や地下鉄など、2000億円の円借款を供与した。そのインドだが、実際に仕事をしてみると思うようにプロジェクトが進まないことが多い。原因は気候だったり、国民性だったり様々だ。ただ往々にして遠慮なく主張する風土に最初は戸惑う。

大昔になるが、我が家にインド人夫婦が1週間泊まったことがあった。ボンベイのお金持ちで世界旅行をしていた人だった。旅先で気楽に声を駆けたのがきっかけで、「日本に来たらおいでよ!」と言ったら本当に来てしまった。滞在中は牛肉は食べないがヨーグルトを食べたいとか、奥さんが着物を着てみたい等々、次から次への要求が出た。最近では研修で来たインド人だ。彼は毎日カレーしか食べないので昼は交代で仲間が付き合うのだが、カレーの中に肉が入っていないか都度尋ねる。入っていると分かると、店に頼んで取り除いて貰う。確かに宗教上の戒律があるのだろうが、郷に入っては郷に従えが通じない。また買い物に付き合うと、事ある度に「安くならないか?」と交渉を頼まれる。「ここは日本だから値切らない」と言っても、中々分かって貰えない。

インドは中東とアジアの間に位置する国だ。多分こういうデマンディングな面はアラブの影響だろう。一方、勤勉で礼儀正しい性格はアジア的だ。そしてとても日本びいきの国だ。多少図々しいと思っても、最後は親近感を感じてしまう。

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