ソチの隣国、ウクライナも行ってみたい国の一つだ。最近は紛争が続き通貨が暴落、EUの支援が足りないとアメリカ高官の言質が取り沙汰されてる。それもそのはず、西側派の女性大統領が更迭され、今はロシア派が実権を握っているからだ。問題の本質は有史以来続いているロシアとの関係だ。
以前にもこのブログで紹介したが、これを分かり易く綴っているのが、中公新書の黒田祐次著「物語 ウクライナの歴史」である。筆者は元大使で、学者に有り勝ちな年表の羅列はなく、ふんだんに集めたエピソードを紹介している。これを読むと、ウクライナという国の歴史はロシアとのせめぎ合いだと分かる。筆者はいみじくも独立を勝ち取った同国を、「目出度さも中くらい」という表現で結んでいるのはとても的を得ている。
本の中で面白かったのはバルザックの恋である。バルザックは当時パリの花形作家であったが、ある時ウクライナの女性から手紙をもらった。何度か文通するようになり、遂に彼は遥々パリからウクライナまで会いに行くことにした。なんとその距離2000kmをしかも馬車で・・・。そして2人の恋は実り結婚するが、バルザックはこの旅で体調を崩し亡くなってしまう、というストーリーである。
ウクライナと聞くと、何故かいつもこの話を思い出す。
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