Friday, 10 January 2014

ゴッホの耳切事件

先月のル・ポアン誌に、ゴッホが耳を切った新説が紹介されていた。ゴッホは125年前の12月23日に、南仏のサン・レミ・ドゥ・プロバンスで自身の耳を切った。その自画像は有名な一枚だが、一体何が原因だったのか?

通説では、一緒に暮らしていたゴーギャンと絵のことで口論になったと言われている。しかし彼は切った耳たぶを売春婦に贈ったことから、新説の一つはその女を巡っての2人の争いだ。ゴッホはその意地を見せんがために事に至ったという。もう一つはゴーギャンが切り付けたという説だ。ゴッホは絵具を拡げる鉛、ヒ素、カドミウムなどの毒を持っていたので、ゴーギャンはそれを恐れたという。そのためゴーギャンはサーベルを持っていたという。サーベルは後に川に捨てられた。

ところでゴッホが切った耳は左であった。ところが自画像の包帯は右耳である。この理由は色々調べてみても結局分からなかった。これを題材にしたのが、ジェフリー・アーチャーの「ゴッホは欺く(False Impression)」である。左右反対の偽物を作り、犯人をまんまと騙すストーリーだ。ゴッホには謎が多く、それがまた絵画の魅力にもなっている。

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