Wednesday, 25 December 2013

黄色いリボン

ジョン・フォード監督、ジョン・ウェン(John Weyne)主演の「黄色いリボン(She Wore A Yellow Ribbon )はウェスタンの名作だ。1949年の作というから、戦争が終わって4年しか経っていない頃だ。広いテキサスの大地をバックに、リズミカルで陽気なマーチが木魂する。キャバリエ(騎兵隊)がパトロールする姿は、今更ながら恰好いい。

何度か見直すと発見もある。騎兵隊の多くはアイルランド人、典型は軍曹役の大男だ。良く酒を飲み、喧嘩をして殴ると「ダッチ野郎」と言うので、オランダ人も混じっていたようだ。軽快なマーチは、アイルランド民謡の「私が置いてきた女性(The Girl I left Behind Me)をアレンジした曲のようだ。そう言われればジョン・ウェンもアイルランド系だ。映画の原題は、「彼女は黄色のリボンを付けていた」というように、影の主役は令嬢役の女性である。そのジョアンヌ・ドリュ(Joanne Dru)の2番目の亭主はアイルランドという姓であった。

ストーリーはジョン・ウェン演じる大佐が定年退職する。仲間から銀時計を贈られ、残り時間を見計らいながらインディアンとの衝突を避ける。一仕事終わると日が変っていて任期が切れる。すると馬を走らせ、サッと去って行く。その姿が何とも粋なのだ。

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