Tuesday, 8 October 2013

三途の川

毎晩の晩酌、いい気持ちになって杯を重ねる。2杯が3杯、次第に論が達者に成り始めるとそろそろ危ない。後は失礼とばかり根城に潜り込む。一日の適度な疲労とその酒慰労が混ざり合い、一人勝手に眠りの谷に落ち込んで行く・・・何と快いことかと思う。

食欲、保身欲、支配欲、防衛欲、性欲、虚飾等々、煩悩を邪魔する多くの欲望、人間は毎日が修行である。中でも睡眠欲は避けがたい誘惑だ。それを死神と言う人もいたが、打ち勝ってこそ今があると多くの先人が残していた。

旧友のM君と久々に会ったら、先日臨死体験をしたという。50歳半ばからマラソンを始めたM君だったが、この夏レースに出た時に、ゴールまであと僅かで意識を失ったという。本人は覚えていないが、どうやら熱中症だったようで、気がつくと病院のベットに横たわっていた。その時、面白い体験をしたという。それは無意識の最中、2つの質問をされたと云う。それが何だったか覚えていないようだが、1つはとても厳しい質問、もう一つは優しくかつ誘惑がある質問だったという。結果は、どちらもとても難しかったので答えられなかったという。三途の川ではないが、あの世とこの世の境がやはりありそうだ、そう思った話だった。

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