もう一つは象のリンチというショッキングな事件だった。時は1916年9月テネシーで起きた。マリーという名の象だったが、ある時飼育係が大好物のメロンをやっていた時、誤って同僚が調教用の棒で耳を突いてしまった。象は暴れ挙げ句、飼育係に圧し殺してしまった。それを見ていた観客が「象を殺せ!」と叫び死刑が決まった。刑は前代未聞の象の縛り首だった。100トンの大型クレーン車で引き上げられた象は、最後まで何が起きるのか分からず大人しかったという。当時の社会ではリンチはユダヤ人、黒人、インディアン、王など、珍しくなかった背景もあったようだと述べている。
象は体が大きく分、目は優しく何か寂しさが付き纏う。最近は動物に接することが少なくなっただけに、やけにこうしたアナログな記事が印象に残った。
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