Thursday, 29 August 2013

メルケル首相のダッハウ訪問

先週、ドイツのメルケル首相がダッハウを初めて訪れたという記事が載っていた。ダッハウはミュンヘン郊外の元収容所(Dachau Concentration Camp)である。彼女の親はアウシュビッツの犠牲者だっただけに、初めての訪問とは意外だった。またビールテントと称する選挙キャンペーンと重なっていたので一部から非難が出ていたが、大きな問題には発展しなかった。

ダッハウは当時3万人を収容していた収容所である。周囲の住民はその事実さえも知れされず、戦後解放された時には、遺体の処理を手伝わされショックを受けたという。映画「Band of Brothers」にもその解放シーンが出てくる。私も2度ほど訪れたことがあったが、正に住宅地に隣接したいた。アウシュビッツのように当時の遺品を残している訳でもないが、一度壊したバラックはその後再建された。中でも犇めくベットとトイレ、片隅の焼却炉は、当時の面影を残している。広い敷地は静かなだけに、亡霊の声が聞こえてくるようで気味が悪かった。

ドイツの第2次大戦に対する反省は未だに続いている。それは国内に歴史の爪痕が残っているので、目を背けることが出来ないからだ。来月はミュンヘンでビールの祭典オクト-バフェストが披かれる。人々は、過去と現在が共存した中で生きている。

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